リスティング広告の運用改善のコツその2 CPAの改善
2015/08/07
はじめに
リスティング広告の取り組みにあたり、一番の目的は「収益の最大化」となることは前回お話しした通りです。
今回は収益の最大化の一要素、CPAの改善を達成するためにすべきことを書いていきます。
前回記事: リスティング広告の運用改善のコツ。収益最大化のために
CPAを紐解く
CPAとは
CPAはCost Per Acquisition(または Cost Per Action)の略であり、顧客獲得単価と訳されます。
つまりCV1件あたりにいくらの広告費を使ったか、という指標になります。
一般的にはCPAの値は小さい方が良いです。
式の組み換え
前述の説明どおりCPAを解釈すると、 CPA = 広告費 / CV数 で表されます。
ですが、この式のままCPAの改善を考えるのはちょっと難しいです。
それは、広告費とCV数が独立でない数(=互いに相関関係がある数)だからです。
具体的に言いますと、上記の式を見た時、広告費を減らせばCPAが改善されるように見えます。
しかし、実際には広告費を減らすとCV数も減ることになってしまいます。
するとCPAが改善したとは一概には言えません。
ということで、式を書き換えます。
CPA = 広告費 / CV数, 広告費 = click数 * CPC, CV数 = click数 * CVR
上記を用いて、CPA = CPC / CVR と書き換えられます。
では、CPCとCVRの関係を見ましょう。
CPCを上げても下げても、CVRは変わりません。CPCとCVRは、ほぼ独立です。
※CPCを上げたことにより平均掲載順位が上がり、競合からのクリックが増えてCVRが下がった。などのパターンはありますが、誤差の範疇として無視します。
CPAの改善
CPAの改善は、上記ロジックツリーのイメージで行います。
CPCを下げるには
品質スコアを上げるか、入札単価を下げれば良いです。
品質スコアを上げるには
CTRを改善する、キーワードと広告の関連をとる、LPの利便性を上げる、などが挙げられます。
CVRを上げるには
LPの改善、関係ないクリックを減らすことが挙げられます。
まとめ
CPAの改善のためにするべきことをまとめます。
・広告文のA/Bテスト
→CTRの改善
・1広告グループ1キーワードでの運用、適切な広告文の設定
→キーワードと広告の関連性up
・除外ワードの設定や、CVが出ないキーワードの停止など
→関係ないクリックを減らす
・LPのA/Bテスト(訴求軸、ボタン配置など)
→LPの改善
一言にCPAの改善と言っても、様々な要素があります。時間は有限ですので、施策には優先順位をつけて、より良い運用を行いましょう。