デザイン小ネタ~欧文書体の構造~
2015/12/01
みなさんこんにちは。
運動不足です。
今回は欧文書体に関する小ネタをご紹介したいと思います。
欧文書体のパーツと構造
欧文書体も和文書体同様エレメントの組み合わせで校正されています。アルファベットは、書体構成がシンプルなため、エレメントの形状やルールが厳密に決められています。
書体の構造は5本の水平ラインを基準に設計され、大文字と小文字で高さが異なります。書体によっても基準線の高さが違っていて、異なる書体を一緒使うときには「ベースライン」で揃えるのが基本です。
仮想ボディが一定の和文書体に対して、欧文書体は文字の幅が字面に合わせて変化します。
主なエレメントと構造
・セリフ
画の始筆部分、終筆部分に付きます。書体によって、セリフの形も変わります。
・ボウル
閉じた円の曲線部分の事。
・カウンター
文字内の画に囲まれた空間の事。
・ヘアライン
細い縦線の事。
・ステム
文字の骨格となる太い直線の事。
・テール
終筆部分の、尻尾のように伸びている部分の事。
・ミーンライン
エックスハイトの上に引いた線。
・キャップハイト
「キャップ」とは大文字の事で、大文字の上部からベースラインまでの高さのこと。
・ベースライン
大文字の下部に引いた線の事。
・キャップライン
キャップハイトの上部に引いた線。
・アセンダ
エックスハイトより大きい小文字の部分。
・アセンダライン
アセンダの上部に引いた線。
・エックスハイト
小文字の[x]や[n]の高さ。
・ディセンタ
ベースラインより下にのびる部分。
・ディセンタライン
ディセンタの下部に引いた線。
セリフ体とサンセリフ体
欧文書体は、和文書体の明朝体とゴシック体のように、「セリフ」と呼ばれるひげ飾りのあるセリフ体と、ひげ飾りのないサンセリフ体に大別できます。和文の明朝体と同様、セリフ体は縦画と横画の太さが異なるメリハリのある書体で、比較的クラシカルで優雅な雰囲気を持っています。サンセリフ体は和文のゴシック体と同様に線の太さ均一でモダンなイメージがあります。
まとめ
欧文書体にも、色んな文字の構造やルールがあります。タイトルや見出し等、装飾的に使う事も多いですが基礎もふまえて書体選びや組版に役立てましょう。